減量だと思っていたら、リコンプだった ― 12週間のデータ振り返り

fit-log #001
2026-05-24

期間: 2026-02-26 〜 2026-05-17 (12週)
体重: 73.5 → 72.9kg (7日移動平均、-0.6kg)
ウエスト: 89.0 → 83.0cm (-6.0cm)
平均摂取: 2,335kcal / 推定TDEE: 2,335kcal
Big3: SQ 60×5 → 77.5×4 / DL 60×5 → 72.5×5 / BP 50×5 → 57.5×6

1. はじめに ― この記事で扱うこと

2025年末、2026年年始の怪我による活動量低下と暴飲暴食により大幅に増量してしまったので、健康診断を3月に控えたタイミングで減量を開始。運動にある程度支障がなくなった2026年2月末に、トレーニングを開始して記録を取り始めた。

2026年2月末から5月中旬にかけての12週間を振り返る。記録を並べて初めてわかったことがある。自分が「減量していた」と思っていた期間の実態は、データで見るとまったく別の現象だった。それがボディリコンポジション(リコンプ)――脂肪を減らしながら筋肉を増やす、カロリー赤字なしに体組成が変化する現象――だ。

この記事はその観測ログだ。判断や結論よりも、数値の事実を先に置く。

怪我の詳細は以下の通りだ。

  • 2025年12月、スケボーでの転倒により左足首の捻挫
  • 2026年1月、雪山での転倒により左手首の捻挫

2. 出発点: 2026年2月末の状態

Before 写真 (2026-03-08)

トレーニング開始時には写真を撮っていなかった。ログとして記録し始めた最初の撮影が 3/8 で、データ起点(2/26)から10日後の状態だ。

Before 正面 (2026-03-08) Before 側面 (2026-03-08) Before 背面 (2026-03-08)

開始時の数値:

指標開始時期
体重 (7日移動平均)73.5 kg-
ウエスト89.0 cm-
Big3 (スクワット)60 kg × 52026年2月末
Big3 (デッドリフト)60 kg × 52026年3月中旬
Big3 (ベンチプレス)50 kg × 52026年4月初旬

*怪我の回復状況によりそれぞれ開始時期が異なる

設定していた目標:

  • ウエストを数cm減らす
  • Big3 を過去の最大重量まで徐々に戻す
  • 体重は急激に落とさず、緩やかに減らす方向
  • アルコール摂取量は減らす(が禁止はしない)
  • ラーメンは極力週1以内に抑える
  • 朝昼は食事を固定する

3. 12週間の主要数値

3.1 体重の推移

体重推移グラフ

日次の実測値は ±1kg 程度のばらつきがあるが、7日移動平均のトレンドは3月初旬から緩やかに下降している。 期間を通じた変化は7日MA で約 -0.6kg。緩やかすぎて「減っている実感」が得にくい水準だ。

→ 採寸・計測の詳細は[第3回]で扱う。

3.2 ウエストと採寸の推移

ウエスト推移グラフ

部位開始終了変化
ウエスト89.0 cm83.0 cm-6.0 cm
胸囲94.0 cm91.5 cm-2.5 cm
ヒップ95.5 cm92.5 cm-3.0 cm
上腕 (右)26.5 cm27.0 cm+0.5 cm

→ 採寸の細かい話は[第3回]で。

3.3 Big3 の進捗

Big3 推定1RM 推移

3種目で出発点が異なるのは怪我の回復状況による。スクワットとデッドリフトは2月末から、ベンチプレスは肩の状態を見ながら4月初旬からの開始だ。3種目とも右肩上がりのトレンドが続いており、終盤に向けて伸びが加速している。

種目開始終了変化
スクワット60 kg × 577.5 kg × 4+17.5 kg
デッドリフト60 kg × 572.5 kg × 5+12.5 kg
ベンチプレス50 kg × 557.5 kg × 6+7.5 kg

→ プログラム構成・RIR 管理の詳細は[第4回]で。

3.4 摂取カロリーと TDEE

摂取カロリーと TDEE 推定

指標
平均摂取カロリー2,335 kcal / 日
推定 TDEE (MacroFactor)2,335 kcal / 日
推定カロリー赤字≈ 0 kcal

グラフで目を引くのは、摂取7日MAとTDEE推定値がほぼ重なって推移している点だ。 TDEE推定は期間を通じて緩やかに上昇しており、これはトレーニング量の増加と体組成の変化を反映していると考えられる。 赤字はほぼゼロだったが、TDEEの水準自体が上がっていた。

*摂取カロリーが突出している日は飲酒日。締めにラーメンとアイスも食べている。

→ MacroFactor の TDEE 推定の仕組みは[第5回]で詳しく扱う。


4. 発見: カロリー赤字ゼロでウエストが減った

カロリー赤字がほぼゼロだったのに、ウエストが 6.0cm 減った。 これをどう解釈するか。考えられる仮説をいくつか並べる。

仮説 A: ボディリコンポジション

カロリーバランスが均衡していても、十分なタンパク質摂取と筋力トレーニングがあれば脂肪減・筋肉増が同時進行することがある。特にトレーニング復帰初期は起きやすい。

仮説 B: 測定誤差・日内変動の影響

ウエスト採寸は食前・起床後に統一しているが、日によって 1〜2cm 程度の誤差は避けられない。しかし 6.0cm の変化はそのスケールを超えている。採寸誤差だけで説明できる数値ではない。

仮説 C: 浮腫・消化管内容物の変化

怪我の回復中は炎症による浮腫がある程度あったと考えられる。トレーニング再開に伴い炎症が落ち着いた可能性はある。ただし 6.0cm の変化全体をこれで説明するのは無理がある。

現時点での私の解釈: 仮説 A が主因と考えているが、断言はしない。 データが示しているのは「カロリー赤字なしにウエストが減った」という観測事実だ。


5. ここまでの解釈

12週間、自分では「減量している」という認識だった。 実際には TDEE と摂取が一致していた。

なぜ気付けなかったのか。おそらく体重のトレンドだけを見ていたからだ。 1月末の最大値は 75.8kg で、2月前半も 74〜75kg 台で推移していた。 そこから計測していたため、「減量できている」という感覚があったことを記憶している。

ウエストが 6.0cm 減っていたことも、当時は減量の成果として解釈していた。

Big3 は全種目更新したが、マッスルメモリーの効果と怪我明けで重量が控え目だったことが理由だと考えていた。


6. これから ― 次フェーズの戦略

After 写真 (2026-05-17)

After 正面 (2026-05-17) After 側面 (2026-05-17) After 背面 (2026-05-17)

2026年末に向けた目標:

指標目標
体重67 kg
スクワット100 kg
ベンチプレス70 kg
デッドリフト105 kg

戦略の骨子:

  • 軽度のカロリー赤字 (2,150〜2,200 kcal / 日) を維持
  • タンパク質 140〜150 g / 日を確保
  • 6月中旬のディロード明けから新サイクル開始

→ 根拠の詳細は[第5回]で扱う。


7. このブログについて

fit-log は、データで自分の身体を観測する記録ブログだ。結果よりも観測のプロセスを主役に据えたい。

次回 (#002) は、このブログの運用ルール ― なにを公開し、なにを公開しないか ― について書く予定。